肩関節痛の原因は多岐にわたります。肩関節インピンジメント症候群、腱板損傷、関節包炎、肩関節唇損傷、上腕二頭筋腱炎、肩関節拘縮など、
痛みの原因として肩関節の使い過ぎはあると思いますが、肩甲骨臼蓋と上腕骨との位置関係が一番の原因と考えます。肩甲骨臼蓋(ソケット)の中心で上腕骨(ボール)がくるくる動いているとストレスはない状態ですが、ソケットの中心でボールが動いていず、少しでも上下・前後に中心軸がずれていると関節に炎症が起こりやすくなります。この不良な関節運動を繰り返すことで関節内構造の損傷が起こりやすくなります。
この根本原因を改善するにはボールがソケットの中心軸から逸脱していない位置での運動、つまり正しいボールとソケットの関係の中で肩関節周囲筋を動かすことが大事と考えます。

次に不良姿勢が挙げられます。例えば 正しい姿勢の方が腕を挙げた場合と猫背の方が腕を挙げた場合では、猫背の方の腕の挙がりが悪い結果がでます。
このように不良姿勢の状態で腕を動かしていると関節に負担がかかり炎症を起こす原因になります。猫背になりやすい要因としては、リモートワークが普及したことによる長時間のデスクワークや今では生活必需品であるスマートフォンの使用が増えこと等が考えられます。長い時間座ったままであったり、同じ姿勢をとり続けるともこのような姿勢になりやすいです。
不良姿勢を改善するためには、肩甲骨周囲の運動はもちろんのことですが、体幹の運動も重要になってきます。
つまり肩関節痛の原因は肩関節の動きの問題に加え、姿勢も重要な要因になっています。
そこで次回からも何回かに分けて肩関節痛に必要な運動療法をご紹介していきます。

今回もご自宅で簡単に出来るようなものとなっていますので、楽しみにお待ちください。

東陵東京クラブ
大塚製薬株式会社
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